月物語 つばさライオンを読んで

本編よりもハマってしまった、3月のライオン 12巻の特典コラボ小説、月物語 つばさライオン。

コラボしたのは<化物語>シリーズの西尾維新化物語シリーズはシャフトのアニメってくらいしか知らなかったのだけど、少し調べたらめちゃめちゃおもしろそうでした。

ややネタバレ気味で感想を書くと、内容は、新聞にくるまってた羽川翼を見つけた零くんが、老倉の文通相手との将棋にまつわる謎解きに、地べたにチョークで書きながらつきあわされるというもの。何度も非常識的な状況に、零くんも突っ込みながら謎を解明していく、本編にはない零くんの魅力を感じさせる作品でした。(ミステリでも食っていけるんじゃないの?零くん

謎解きには将棋の知識はほぼほぼいらないものの、感覚、というか感情的な推し量りの部分で活きた感が、逆に絶妙でした、というのが短い感想です。なんのことやらさっぱりでしょうが、詳しくは小説を読んでください。

【ここからネタバレ】

謎解きパートについては、老倉がメールチェス形式で将棋してて受け取った最後の手紙で、とんでもない配置の盤面図という代物。老倉はそれをみてビリッビリに破いたらしいのだけど、それを覚えてる老倉も羽川もおかしいんじゃないかって即思うのですが華麗にスルー(あとで零くんがフォローするけど

先手番の駒だけにしたところは、私も膝を打ちそうになりましたが、そこから九九へは老倉のこと知らないと、と思ったし、数字の並びも将棋からみたらそもそもが不自然、という感覚だったのだけど、それは将棋側とそうでない側を行ったり来たりするプロットを思いついたのかなと思ったり思わなかったり。

3分の2と5分の4と奇数については頓知だなあという感じでしたけど、その後の心理描写は若い頃のなんたるか、という感じで身悶えながら共感してました。(共感性羞恥

羽川の言う「結局伝わらなかったし」という一言がすべてを表していて、とても残酷だけどそういうことなんだなと思った次第。

おもしろかったです。

【ネタバレここまで】

ちなみに!コラボ小説の表紙に描かれている羽海野てんてーによる羽川翼がめちゃめちゃかわいい。両手書きなのは天才=両利きの意味なのかな。

さて、<化物語>シリーズをチェックしようかn