語尾に「やよ」とは

先日、君の名はの二次創作小説を読んでいたら語尾の「〜やよ」に違和感を感じたので調べてみました。
(※ 私は関東生まれ、成人後関西移住のため、関西圏ネイティブではありません)

「君の名は」の劇中、ヒロインの三葉が多用(特に瀧に入れ替わってたときの「俺、楽しかったんやよ」が印象的)したことで全国区となった(と思っている)「〜やよ」。
shinji24.com
「どこで使われているのか?」という疑問も多かったようですが、実際、若年層では中部東海地方から関西圏で映画公開前から使われていた印象です。
#京都人は語尾にやよなんてつけない - Twitter Search

でも、純粋な関西圏の用法からすると「〜やよ」は「〜よ」で問題ありません。(上記の瀧の例なら「楽しかったんよ」)

なので、ここからは自説なのですが、関西圏(中部東海地方はネイティブなので)で「やよ」を使うのは新方言説をここでは唱えます。
d.hatena.ne.jp

新方言: 「〜せんくなった」
30代後半以降で使われるようになった新方言です。元々の表現は「〜せんようになった」なのですが、標準語の「〜しなくなった」の"くなった"をそのまま"〜せん"のあとに単純置換したものと想像できます。
今回の「〜やよ」も標準語の「〜だよ」から"だ"と"や"を単純置換したものと考えると、同じ流れのような気がするため新方言といえるのではないでしょうか。
なお、ネイティブの岐阜方面の「やよ」も

関西弁の影響を受けて、岐阜県や四国などで伝統的な「じゃ」が「や」に取って代わられつつある。

とあるため、じつは「〜じゃよ」が関西圏の影響を受けて「〜やよ」になり、その逆輸入説も興味深いです。
でも、それが正しいとなると…
瀧: 「なんか、俺、楽しかったんじゃよ」
司・高木: 「え?(仙人?)」
みたいな会話になったかもしれません。

ということでまとめ:
三葉の方言はかわいい